ウインチはセールの扱い、セールを揚げる、引き込むなどの操作に無くてはならない艤装品です。
適正なサイズのウインチを効率的に使う事で帆走は楽しいものとなります。レース艇においてはサイズ
の選定や重量、デッキ上の配置など、かなり専門的な検討が加えられますが、クルージングボートでは
それほど早急なウインチ操作を要求されないのでそこまでの検討は無く、プロダクションヨットでは、
コストダウンのために、最低限のサイズのウインチが標準で装備されている事もあり、操作に苦労させ
られていらっしゃるケースもあります。艇のサイズが34フィートぐらいまでは、人力で何とかこなせ
ますが、艇が35フィートを超えると、困難な状況が生まれてきます。

ウインチ操作の省力化で考えられるのは、
 
 1.ランニングリギンの取り回しの抵抗を減ずる。
      シートなどのターニング回数や角度を検討する。使用ブロックやシーブの回転を改善すはる。
 2.ウインチサイズの見直し。
      現行ウインチのサイズが適正かどうか?
 3.ウインチハンドルは扱いやすいものに替える。
      ウインチハンドルには8インチと10インチの長さがあり、長い方が当然大きな力を加えら
      れます。 又、グリップもダブルの物や、スピードグリップなど扱い易いものに替える。
 4.以上のような事を検討した後に電動ウインチを検討する。
      クルージング艇で帆走中に最もウインチ操作を必要とされるのは、ジブシートでしよう。
      艇のサイズやセール面積、現在の艤装によってその困難さには差があります、一般的に電動
      ウインチといえば、プライマリーウインチ(主にジブを操作するウインチ)の2個が考えら
      れます。使用率が高いウインチを電動化する意味が高いのは事実ですが、レース中はいざ知
      らずジブシートを軽く引くためには艇を一時的に軽くラフィングさせて、ジブの風圧を逃す
      事でジブシートは楽にウインチに巻き取れます。
      それに、メインセールもジブセールも揚げている前提で話をしていますが、ジブはファーラ
      ーになっている事で展開されているけれど、メインセールは揚げられているのでしょうか?
      30フィートを越えたクルーザーを少人数でセーリングしている艇ではジブは展開している
      がメインセールも揚げて走っている艇はデイセーリングの場合、50%以下なのではないか
      と思います。
      これは、メインセールを一人や二人で揚げる事の困難さを表しています。これでは帆走を楽
      しむという状態に達していない事になります?
 
      メインセールを扱いやすいようにレージージャックやスライドラフ、ブームバッグ等を装備
      している艇は多いけれど、メインハリヤードの操作は重く、コクピットから出ずにメインセ
      ールを揚げるのは30フィートサイズ以上では容易でありません。
      そこで、
メインハリヤードを扱うウインチだけを電動にする事を検討します。
      そうする事で、上記のメインセールを扱いやすくする装備やインブームファーラーとの組み
      合わせて、少人数での中・大型クルーザーのセーリングを大変楽で、楽しいものになります。

  ハイヤードウインチの電動化
      多くの艇は、HARKENかLEWMAR社のウインチを採用しているでしょう。
      LEWMAR社のウインチは、40・44・48のSTウインチで、およそ2001年以降の
      ものは電動に変換する事が可能です。 既存のウインチ下部にパワードライブユニットとモー
      ターギヤーを取り付け、コントロールボックス・デッキスウィッチ、ブレーカーを追加、配線
      する事で電動ウインチに変換が可能です。 これは、ウインチ全体を交換するより低コストで
      あり、キャビントップのどちらか1個を電動化するだけで、メインハリヤード以外にも電動で
      操作可能なラインが幾つか上げられます。リーフロープの巻き取り、アウトホール調節など、
      電動ウインチにリードするようになっておれば、シートストッパーとの連携で、これらを効率
      良く楽に操作ができます。 
          *ジブファーリングロープを電動ウインチで巻く事はお勧めできません。
  
          

    コンバーチブルウインチ  パワードライブキット  モーターギヤボックス

      電動化(プッシュボタン化)は、スポーツセーリングという意味からは、逸脱していく方向かも
      しれませんが、まともにメインセールも揚げられなければスポーツセーリングも無いというもの
      です。セールをセットするのはセーリングの準備で、エンジンで港を出るのと同じ事だと思います。
      一度セールがあがって、後のシート操作はマニュアルウインチで行う。
      こんな考えで、メインセールを揚げる事に困っておられる艇はハリヤードウインチを電動ウインチ
      にすることをお勧めします。
      又、電動ウインチは、そのままで本来のマニュアルウインチとしても操作できます。

      電動ウインチと同時に、扱い易い艤装や装備の改善も必要となるかもしれません。
      それら全体を、検討して改善する提案が可能です。

      
ライズマリンは、リーゾナブルなコストであなたの艇を効率良く楽しむための
      様々な提案をさせて頂きます。  是非一度、お問い合わせ下さい。

ウインチの電動化?

戻る タイトルページへ